ピアノを習う子供に電子ピアノをおすすめする理由

これから子供にピアノ教室に通わせてみようというお父さん・お母さん、最初に悩むのがどんなピアノを買うかという話かと思います。

 

我が家の息子は4歳で電子ピアノから始め、小学3年生の今はアップライトピアノをメインに練習しています。

この流れで本当に良かったと思っています。

 

もちろん『電子ピアノはピアノじゃない!』という意見や『グランドピアノの音じゃなければ本当に耳のいい子供は育たない』と言った意見もあります。

私はそういった意見を否定するつもりは全くありませんし、著名な音楽家がそう言っているので正しいのでしょう。

 

しかし、最初に電子ピアノを選択するというのも間違いではないと思っています。

このブログ記事が電子ピアノかアコースティックピアノかで悩んでいる人の参考になれば幸いです。

 

電子ピアノのデメリット

最初にデメリットから書いていきましょう。

おすすめするといってもやはりデメリットはありますからね。

でも意外と電子ピアノのデメリットって少ないんですよ。

 

 

タッチが違う

アコースティックピアノは鍵盤を弾くことによりピアノ弦を叩いて音を出すという構造になっています。

あの独特の鍵盤の重さはこの構造からくるものです。

 

それに対して電子ピアノの鍵盤は言わばただのスイッチです。

音を出すために鍵盤を重くする必要は全くないのですが、それだとピアノ的な練習にならないので人工的にわざと重さを作り出しています。

 

ある程度の経験者ならすぐにわかると思いますが、人工的に作られたピアノのタッチは本物とは違います。

電子ピアノのタッチに慣れてしまうとアコースティックピアノを弾いた時に違和感があります。

 

これはペダルにも言えることです。

電子ピアノのペダルはある程度は適当な踏み方をしていてもなんとなくカッコよく聞こえてしまいます。

しかし、実際のアコースティックピアノのペダルはシビアでなおかつ個体差も大きいです。

 

 

寿命が短い

電子ピアノは電子楽器、もっと大雑把な言い方をすれば家電です。

ほとんどの家電は1年の保証期間のあと、自然故障(使い方に問題のない故障)であっても修理代金がかかります。

何度も修理して使えないことはありませんが10年くらいが目安となるでしょう。

 

もちろん20年使っても壊れない家電があるように、10年間使っても全く壊れない電子ピアノもあります。

どれくらい持つかは運の要素や環境の要素もあるのでなんとも言えません。

しかし、長くて10年と考えておいた方が無難ですね。

 

楽器を嗜んでいないお父さんお母さんからしたら『10年も持てば上等じゃないか』と思われるかもしれませんが、楽器は大切に扱えば何十年も持ちます。

アコースティックピアノは50年を超えるものも珍しくありません。

我が家にも色々な楽器がありますがどれも20年以上、一番古いギターは50年前のものです。

10年しか付き合えない楽器と思うと少し寂しく感じてしまいますね。

 

 

弾けない曲がある

ある程度の腕前になってから出てくる問題ですが、電子ピアノやアップライトピアノでは弾けない曲というのが出てきます。

 

ピアノ弦を叩くハンマーの構造上、高速連打ができるのはグランドピアノだけなんです。

グランドピアノのハンマーは鍵盤が完全に戻りきっていなくても次の音が出せます。

しかし、アップライトや電子ピアノではそういった演奏ができないので、高速トリルや連打といったテクニックが含まれている曲は弾けません。

 

具体的に数字で表すと、グランドピアノは1秒間で14回の連打ができますが、アップライトは7回が限界です。

クラシックの上級レベルになってくると対応できませんね。

もっともそのレベルに至るまでが大変なのですが。

 

 

電子ピアノのメリット

メリットはたくさんありますよ!

防音室があって1日中グランドピアノで練習ができる!という恵まれた家庭環境にある人は無関係ですが、そうでない場合は参考になるはずです。

 

 

音量調節が可能

グランドピアノ、アップライト共に音量はかなり大きいです。

一軒家でも場合によっては部屋に防音処理を施さなくてはなりません。

 

始めたばかりの頃はあまり音量も気になりませんが、幼稚園年長くらいから指の力もついてくるのでそれなりに大きな音で響かせるようになります。

和音もふんだんに使うので音圧もあります。

 

基本的には日中の練習になるのですが、最近の小学生は忙しいです。

昔は小学生低学年と言えば2時半くらいには帰宅していましたが、今は5時間、6時間授業が低学年のうちからあり帰宅してくるとすでに4時です。

その時点で生ピアノの音を出せる時間は2~3時間しかありませんがすぐに弾くわけではありません。

おやつを食べたり友達と遊んだり。他の習い事をしている子も多いでしょう。

 

そこで電子ピアノの出番です。

音量は自在に変えられるので夜でも気兼ねなく練習することができます。

 

 

調律不要 維持費ゼロ

電子楽器には調律という概念がありません。

アコースティックピアノは湿度管理、室温管理をし、調律には1万円ちょっとくらいの値段が1年に1回くらいかかります。

 

単純に音程というだけなら電子ピアノは最強です。

電子ピアノから始めた息子も今ではプチ絶対音感のようなものが身に付いています。

足音や人の話し声まで音階がわかるというレベルではありませんが、半音の4分の1程度までは当てられるようです。

 

小学生から音楽を始めた私には全く分からない領域です。

 

 

スペースをとらない 移動も楽

小型の生ピアノも販売されていますが、小型化にも限界があります。

電子ピアノは弦を叩いて音を出すものではなく、心臓部はコンピューターです。

つまり88鍵分の幅さえ確保できればいくらでも省スペース化できるのです。

 

私の家では6畳の子供部屋にアップライトを置いていますが、ピアノと学習机でかなり場所をとっています。

机は小さめのものを選んでいますがもうベッドを置くスペースはありません。

 

また、部屋の模様替えもラクチンです。

生ピアノを移動させるには調律が狂わないように細心の注意を払いながら移動が必要ですし、そもそも気軽に移動させられるほど小さいものではありません。

 

ちなみに同じ部屋の中の移動ならまだしも部屋をまたいで移動することは不可能です。

ドアを抜けられないですから。

部屋に入れる時はクレーンを呼んで2階の子供部屋に窓から入れてもらいました。

 

 

安い!

これに関しては電子ピアノの方が絶対安いよ、というわけではありません。

実は50万円近いものもあるので、へたをしたらアップライトピアノよりも高いという機種もあります。

ですが売れ筋としては10万円前後のものが多いですね。

 

おすすめの電子ピアノはあとで書きますね。

 

 

売れる!

残念ながらお子さんがピアノを辞めてしまうとなるケースも全く珍しくありません。

特に小学校に入れば友達付き合いの幅も広がります。見たいテレビやゲームもしたいでしょう。

そんな中、本当にピアノが好きで続けられる子の方が珍しいんです。

 

多くのピアノは10年以内にホコリをかぶるか、ムダに大きな使い勝手の悪い棚となります。

ピアノは処分も大変です。

売るのも業者に引き取ってもらうしかありませんが、配送料や2階の場合クレーン代も必要になるので全然高く売れません。

 

電子ピアノはその点すごく楽です。

ヤフオクなどでも売れるので、3年以内であれば購入金額の半値以上で売れることがほとんどです。

 

始める前から辞めることを考えるのもなんだかなぁという感じですが、弾かなくなった楽器をいつまでも放っておいても楽器がかわいそうです。

大切に扱ってくれる人の元へ渡し、金銭的にも負担が減るので売れるに越したことはありません。

 

いつまで電子ピアノで大丈夫?

ピアノ教室や先生によっては最初からアコースティックピアノを強く勧められる場合もあります。

住宅事情や家計の都合も考慮しなければならないのでゴリ押しはされませんが、電子ピアノの場合は難色を示す先生もいると聞いています。

そういった場合は先生を変えたほうがいいかもしれませんね。

その先生の言い分はピアノ上級者を目指すという意味では正しいのですが、電子ピアノを検討している親御さんとは相性が悪いです。

先生との関係が良好であることで子供のレッスンもはかどるので、のんびりと様子を見ながら続けさせてくれる先生がいいでしょう。

 

ですが、どんな先生についていても高みを目指すならずっと電子ピアノというわけにはいきません。

曲の難易度があがり、子供の演奏力が上がるにつれて限界がきます。

 

カワイに通っている場合で感じた目安ですが、週に1回のレッスンで長くても3年です。

毎週先生に出された課題を真面目にこなしていれば3年を経過したころには電子ピアノでは物足りなくなってくるでしょう。

子供の練習ペースや使用している電子ピアノの性能によっても差は出てきますが、だいたいそのくらいしたら最低でもアップライトは買うべきですね。

 

ただし、これはピアニストとして高みを目指す場合です。

ピアノを習っているからと言って全員が音大を目指し、プロのピアニストを目指すわけではありません。

情操教育の一環として、集中力の向上を見込んで、という理由でピアノを習っている人もいます。

その場合は長くても小学6年生くらいでピアノを辞める場合がほとんどです。電子ピアノだけで完結させるのも全然問題ありません。

 

 

目的別 おすすめ電子ピアノ

価格帯としては5万円程度のものから50万円まで幅広い商品が展開されています。

高ければいいというものではなく、目的や家庭環境などから最適な商品は変わってきます。

 

ここから先は私の超個人的見解です。

あまり音楽に詳しくないという人はかなり参考になると思いますが、しっかりピアノをわかっている人は実際に楽器店で実機を触ってから買うことをオススメします。(って言われなくてもすると思いますが。)

 

 

アコースティックピアノを購入予定の人

まずは私の息子と同じパターンの人におすすめしたい電子ピアノを紹介します。

 

息子は4歳になったある日、突然『とーちゃん、ピアノやりたい』と言い出しました。

もちろん子供がやりたいものはどんどんやらせてあげたいのですが、子供なんて気まぐれなものでいつまで続くか全くわかりません。

もし続いたらアコースティックピアノを買えばいいや、と思っていたのでまずは安価な10万円前後の電子ピアノを探すことにしました。

 

その結果、私としてはダントツで優れた商品を見つけました。

 

 

 

カシオのPX-770という商品です。

私が購入した時はもう一つ古いモデルでしたが今はコレに変わっています。

7万円でイスまでついてきます。

 

カシオというと安っぽいイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実はカシオの10万円前後の電子ピアノは非常に高く評価されている商品です。

同価格帯の他メーカーと比べても鍵盤のタッチや音がワンランク上でした。

重量感のあるタッチやレスポンスの繊細さは見事です。よくこの値段で出せたなと思いました。

 

昼間はアップライトピアノ、夜は電子ピアノという感じで使い分けているのでアップライトを買った後も役に立っています。

 

なお、PX-870という上位機種もありますが価格は10万円ほどです。

違いとしては870の方が音に広がりがあり、いわゆるイイ音がします。

ですが鍵盤の弾き心地は変わらないので私としては770の方がコスパがいいと感じました。

 

 

住宅事情で電子ピアノしか選択できない場合

アパートやマンション、もしくはかなり密集した住宅街に住んでいる人はアコースティックピアノを買うことが難しくなります。

しっかりとした防音室を作れば可能ですが200万円くらいかかるので親としてはかなり辛いです。

そこまでするのは子供が現実的に音大でも目指し始めたらでいいでしょう。

 

でも子供にはなるべく本物に近い音で育ってほしい、と考えている親御さんにオススメするのは高級機です。

高級機はどのメーカーもどれだけグランドピアノに近づけるかを追求して作られています。

値段が値段なだけに素晴らしい仕上がりの商品ばかりですが、中でも私が凄いと感じたのがカワイのCA9900GPです。

 

 

 

30万円くらいの機種から私程度の耳では良し悪しがあまり分からなくなってきます。

違いはわかるのですが、良し悪しではなく特徴の違いなので好みで選べばいいかなという程度。

 

しかし、カワイのCA9900GPは鍵盤のタッチという意味で他社よりもグランドピアノに近い感触がありました。

というかもう違いがわからないレベルです。

電子ピアノ特有の鍵盤を押した時の違和感が全くありません。

 

その秘密は全鍵盤木製ということです。

他のメーカーは白鍵だけだったり表面だけだったりするのですが、カワイは全部木製です。

スピーカーの表現力も素晴らしく落ち度が見つけられません。

 

別に息子がカワイに通っているからオススメしているわけではありませんよ。紹介するにあたってマージンとかもらってません。

触ってみて本当に素晴らしい電子ピアノだなと思いました。

 

グランドピアノを買ってあげたいけど電子ピアノしか置けない、という家庭にぜひ使って欲しい商品です。

 

 

まとめ

ピアノは子供の習い事としてとてもポピュラーな反面、長続きしない習い事でもあります。

一部の裕福な家庭と、子供をガチガチのピアニストに育成しようとしている人以外は電子ピアノから入ることをおすすめします。

 

まずは電子ピアノで始めてみて、意欲や成長速度を見定めながらアコースティックピアノの購入を検討しても遅くありませんよ。

 

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